私たちのまちの学校も『夢みる小学校』にしたい

『夢みる小学校』は夢じゃない!

GWの最終2日間、地域の公民館で開催した『夢みる小学校』上映会は大盛況のうちに終了しました。約200名の方がこの映画に笑い、涙し、「子どもたちを幸せにしよう」というメッセージに共感してくれました。

地域の大人たちが真剣に教育について考え、子どもたちの幸せやミライについて想いを伝え合う姿はまさに「夢みる大人」。

そんな夢みる大人たちのワクワクがいっぱい詰まった上映会2日間のレポートです。

ゲストに来ていただいた方々

  • 前田比呂也さん
    元中学校長、現中学校美術教諭、芸術作家、南城市在住

不登校がなぜあるのか。それは学校があるから。もっと言うと、行きたくない学校があるからだ。

前田さんには、校長先生時代にご自身が実践されてきたこと、関わった生徒たちの変容や声なき声などをエピソードを交えながらお話していただきました。参加者からは、「前田さんの話をもっと聞きたい」という要望がたくさん出てきたほど反響がありました。学校を変えるには、やらなくていいことをすぐ辞めることと、ちょっとの勇気が必要とおっしゃっていました。前田さんに会った人が必ず言うのが「こんな校長先生がいたら教育は変わる!」です。

 

  • 竹田 明日香さん
    北九州子どもの村小中学校 在職、沖縄県出身
    北九州子どもの村開校から勤続17年目、演劇・ものづくり・農業など様々なクラスの担当を経験

一度も(きのくにの)大人を辞めたいと思ったことはない。プロジェクトや基礎学習の下準備も、仕事のためなのか自分のためなのか分からなくなるほど、やっていて楽しい。

映画ではとてもいい学校だけど、実際どうなの?とか、自由とワガママを見分けるには?など、参加者からの鋭い質問にも答えてくれた竹田さん。映画の中の夢みる学校は、現実にある子どもファーストな学校でした。
ちなみに、「他人に迷惑をかける行動はワガママだ」という認識を子どもも大人も理解しているそう。「自由」でシッチャカメッチャカにならない理由は、そこなんですね。

 

  • 與儀 毅さん
    南城市教育委員会 参事、幼児教育センター長、元小学校長、NPO法人一万人井戸端会議 理事

学校を変えたいと思っている校長先生は沖縄にもいっぱいいる。だから、保護者や地域の方々はそんな校長先生の後押しをしてほしい。

どんなに夢を語っても、お上から即却下されたのでは意味がない。学校や保護者が主体性をもって学校づくりをしようとするとき、教育行政からのバックアップがあれば心強いですよね。與儀さんはとにかくパワフルで、楽しいことが大好きなエライ人。上映会にも快く協力してくれて、市内の学校にチラシを配っていただいたり校長先生に個別に声をかけてくださったり、本当に有り難かったです。

 

参加者アンケート

上映会に参加していただいた方の感想を紹介します。読んでいると、改めて映画のもつ威力はすごいなぁと思います。分かりやすく、と同時にそれぞれの解釈もあり、みなさんが思い思いに何かを感じ取り「何かをせずにはいられない」そんなパワーを秘めていると思います。

生きて死ぬまで自分で選んで歩いていく人生を、もっと大人が選んで子どもに伝えていくことが一番必要なことなんだと感じました。
40代女性

まず、この学校とてもうらやましい!と思いました。私は今、小学校の教員をしていますが、夢みるんじゃなくて、現実を押し付けるような教育をしているな〜と思ってしまいました。本当は夢みれるんだなと思いました。そういう場を与えて、生きるのが楽しいと実感させてあげる、きっと押し付けなきゃ自然に楽しいと思える、それが学校の役割だなと思います。
― 50代女性

「したいことをしていいんだよ」と言われて、自分の子どもは何をしたいか。どれだけの親が子どもの夢中になれることを知っているだろうか。親がどれだけの体験学習をさせているだろうか。まずは、親ができること、家の中から子どもの夢中になれることをさせてあげられるようになりたいです。それは今日からでもできること。
40代女性

すごく自分を成長させられる(気付きがある)映画でした。子どもが題材ですが、まずは大人の私たちが「自由」や「楽しさ」を追求して自分に集中できる楽しさを見つけられたらと思いました。コミュニティスクールに関しても、地域の私たちが土となって土台を作り、大人も子どもも一緒に楽しめる地域づくりをやりたいと思いました。そこで私には何ができるのか・・楽しみです。
― 50代女性

大人も子どもも同じ権利をもち、幸せあふれる学校生活すべてが新鮮でした。今の先生や親が悪いのではなく、新しい価値観を備える時が来たのだと感じました。すばらしい未来への扉を見た気がします。トークイベントとっても良かったです!
― 50代女性

小学校に勤めています。公立学校でもできることがたくさんあることを知り、私に新しい夢ができました。GW明け、早速校長先生にこの情報を伝えます!!そして私ができることから実践!!ワクワクしています。
― 50代女性

子どもたちの自由を大人が責任をとるという考え方が印象的でした。自由と責任はセットであると子どもたちに教えたことがあったのですが、少し捉え方、価値観が変わりました。今回びっくりしたのが、この上映会が満席になったということです。こんなに教育に関心のある人がたくさんいるんだと勇気をもらいました。僕も教育現場で働いているので、子どもたちにたくさん「ありがとう」と言われる大人になりたいと思います。小さなことでも自分のできることをやっていこうと勇気をもらいました。
― 20代男性

 

上映会に協力してくださった方々に感謝!

上映会を開催するにあたり、準備段階から多くの方々が協力してくださいました。そのおかげで実りある上映会が実現できたと思います!
本当にありがとうございました!!

  • 南城市親の会
  • 受付、駐車場、キッズスペースのボランティアをしてくれた友人知人の皆さま
  • アート製作で子どもたちを楽しませてくれた鳥海さん
  • 骨盤調整で参加者の日頃の疲れを癒してくれた「ファミリーウェルネスまなびや」さん
  • サータアンダギーを提供していただいた大里の「ワークセンター南城たんぽぽ」さん
  • ウインナー付きおにぎりを提供していただいた大城区の神谷さん
  • ドリンク出店してくださった「町の小さなスムージー屋さん PARON」さん
  • 公民館使用や告知にご協力くださった津波古区、大城区

 

なかま母
なかま母
私たちは本当に人に恵まれていました(T_T)ご協力下さったみなさま、本当に本当にありがとうございます✨

「夢みる小学校」を増やすために

子どもファーストな公立学校が取り組んでいることを、みんながみんな賛成するわけではないと思っています。具体的なことを挙げれば、通知表や宿題だって無意味だと言いたいわけではない。

ただ、みんなが当たり前に「やらなければいけないこと」と思っていることはほとんどが「やらなくてもいいこと」だったりする。それに気づくこと、取捨選択する勇気をもつこと、校長先生が保護者が地域の大人たちが「どんな学校を作っていきたいか」を恐れず対話する努力が大切なのではというメッセージを伝えたくて上映会を開催しました。

社会にいろんな人がいるように、教育現場にもいろいろな考え方の人がいると思います。新しい時代の新しい価値観に戸惑いを感じる人もいるだろうし、これまでの自分を否定された気になる人もいるかもしれません。学校こそ世界に開かれた考えや経験ができる場所であってほしいと思いますが、個人個人の考え方を外から変えようと言うのは難しいでしょう。

だから、教育行政や保護者は、どうか、子どもたちを幸せにしたいと願う校長先生の新しい試みを応援してほしい、と思います。そしてできたら、校長先生は2年や3年で異動するのではなく、56年、地域と伴走して学校づくりができるようにしてほしいです。

1年生がどんな6年生になるのか、子どもの変容が一番説得力があり、教育改革の特効薬ではないかと思います。

私たち親もまた家庭でできることをしつつ、モンスター・ペアレンツではなくエンパワーメント・ペアレンツになって、夢みる小学校を一緒につくっていきましょう✨

 


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